

自分史?そんなんわからん。
就活で自分史っていうワード、よく聞きますよね。
でも、具体的な作り方や選考での活かし方なんかは、分からない方も多いかと思います。
一口に自分史といっても、作り方は千差万別。ここでは、とにかく本番で使える自分史の書き方を紹介します。
結論、自分史は決まった項目で分解していけば、全く難しくありません。
ただの思い出日記にするか、就活本番で役立つ自分史にするか、この記事を読めば後者になれますよ。
自己分析における自分史とは

自分史とは
過去から現在までの、自分自身の経験やエピソードをまとめたものです。
頭の中だけで、過去のエピソードを思い出してもまとまりません。
過去の経験やエピソードを書き出し、整理すると同時に、強みや価値観を掘り出していく手法の一つです。

自己分析のド定番の方法
自分史の目的
自分史は自己分析のための手法。では、そもそも自己分析の目的とは何か。
目的 | 内容 |
---|---|
記憶整理 | 記憶の中の過去の経験を整理し、企業に伝えられるようにする |
自己理解 | 過去の経験を分析し、強みや弱みを理解する |
企業選定 | 過去の選択や変化から価値観、興味を知り、企業選びに活かす |
つまり、自己分析において最も重要なのは、過去の経験と向き合うこと。
自分史は、
過去の経験の振り返り→整理→分析
をすることで、就活に必要な自己分析につなげるのが目的です。

大事なんだな~

作り方を紹介する前にメリットとデメリットを確認します
自己分析における自分史のデメリット

自分史の唯一のデメリットはこちら。
明確な正解がない
自分史を作るうえで、これをやればOKという明確な答えはありません。理由は、そもそも就活自体に正解がないからです。
大学受験のように、一つの答えに向けて勉強するのと就活は全く異なります。

じゃあどうすんだ?
自己分析の目的は先ほど説明した3つですので、そこさえ間違えなければ問題ありません。
あとは、自分史で出た結果を実際のESや面接に使えるようになれば、それこそが正しい自分史なのです。

活用法の項目で具体的に説明します
自己分析における自分史のメリット3つ

- 選考にそのまま使える
- 過去の経験を整理できる
- 価値観について知ることができる
それぞれ説明していきます。
選考にそのまま使える
モチベーショングラフ同様、最近の選考では自分史を提出書類とする企業が増えてきました。
本選考が始まると、就活の忙しさはピークを迎えます。
時間のない中、自分史を作る作業は大きな負担です。
自己分析の段階で自分史を作っておくことで、この手間を全て省くことができます。
過去の経験を整理できる
これが自分史を作るうえで最大のメリットです。
ESでも面接でも、企業から問われるのは常に「あなた」についてです。
「あなた」のことなので、正解はあなたにしかわかりません。ですので、答えるのは容易です。
しかし、ここで大切なのは「簡潔に」です。
会場で記憶をたどりながら話しても、ダラダラ長く話してしまうでしょう。
簡潔にあなたについて説明する
これを実現するために必要なのが自分史です。

いいね、自分史。
価値観について知ることができる
小学生の頃と大学生の今で、好きな食べ物や歌手、仲良くなる友達の特徴は変化していきますよね。
そう、「価値観」とは、時間とともに変化するものなのです。
この変化のタイミングで、人は何かしらの興味であったり、選択をしています。ここにスポットライトを当てることで、自分が何に興味があり、何を基準に選択しているのかを知ることができます。
それを知ることで、企業を選びをする際の軸が定まるのです。
実際に利用した就活生の声

実際に自分史を利用した就活生の声をご紹介
- 新しい発見があった
- 性格の変化に気付けた
- 短所の見え方が変わった
- 過去と現在の比較ができた
- ESや面接の準備が楽になる

書き方気になってきたぞ。

お待たせしました。
それでは参りましょう!
自己分析における自分史の書き方


↓が私の作った自分史シートです

ノートを用意し、見開きページを使って以下の7ステップで進めていきます。
ステップごとに説明していきます。
①エピソードに関する質問を用意する
まずは、自分自身のこれまでのエピソードについて、質問を用意します。

私の方でいくつか用意しました
参考にどうぞ!
小学校時代 | 習い事は何をしていたか |
好きな教科は何だったか | |
嫌いな教科は何だったか | |
最も印象的な出来事は何か | |
中学校時代 | 部活は何をしていたか |
最も印象的な出来事は何か | |
思い出しなくない出来事は何か | |
どんな友達と仲良しだったか | |
高校時代 | 部活は何をしていたか |
最も印象的な出来事は何か | |
最も挫折した出来事は何か | |
最も努力した出来事は何か | |
興味のあったことは何か | |
大学時代 | 部活・サークルは何をしているか |
部活・サークルで最も印象的な出来事は何か | |
バイトで一番印象的な経験は何か | |
趣味・興味のあることは何か | |
どんな友達と付き合いがあるか | |
最も挫折した出来事は何か | |
日々、続けていることは何か |
例として、20個の質問を挙げました。これ以外でも、こんな質問もあるなと思えば、どんどんシートに記入しましょう。
ここでは、私の実体験をもとに具体例を示しながらシートを記入していきます。
質問は
大学時代にバイトで一番印象的な経験は何か
を分析していきます。

②質問に対する答えを書く
次に、その質問に対する答えを簡潔に記入します。
私の場合、
コンビニでアルバイトをしていた際の経験
が最も印象に残っているので、そちらを記入しました。


ここは難しく考えずシンプルな答えでOK
③答えに対し、「なぜ」を3回問う
次に、その答えに対し「なぜ」という疑問を投げかけ、答えを書く作業を3回繰り返します。
私の場合、
なぜ②の答えが最も印象的なのかを問い、答えを初めてお客様から直接感謝されたから
と記入しました。さらに、なぜ感謝されたことが印象に残ったのかを問いかけ、答えるという流れです。

この「なぜ」を3回繰り返すことで、これまで気づいていなかった部分、今回の私の場合、印象に残った理由や行動に移せた理由まで見えてきます。
もし、3回繰り返してもまだ深堀りできそうなら、4回、5回と「なぜ」が途切れるまでとことん追究してみましょう。
④その後の結果を書く
①~③に挙げた経験を通して、どんな結果を得たのか、その経験を機にどうなったのかを書いていきます。
私の場合、
自分で考え行動し、感謝された結果、感謝される喜びを知り、相手のことを考えて積極的に行動できるようになった
と記入しました。

このように、深堀りした経験やエピソードの結果を改めて考察することで、そこから学んだこと、自らの強みになり得る部分を見つけ出すことができます。

経験をもとにした学び・強みはそのまま自己PRに転用可能です
⑤今の自分がどう思うかを書く
次に、当時を振り返って「今」の自分がどう思うかを書きます。
私の場合、この経験に強烈な印象があることから、
元々、人を喜ばせるのが好きなのかもしれない
と感じ、それと同時に、大学生まで気づかなかったのは、
行動に移す勇気や行動力がなかったのかも
と考え、それを記入しました。

過去の自身の行動について、改めて振り返ることで、客観的な立場から自己分析を行うことができます。
この客観的な立場からの視点を持つことで、今まで見えていなかった価値観などを知ることができるんです。
今回、私でいえば、自分が人を喜ばせることが好きだということに初めて気づけました。

ここで知った価値観を企業選定に活かす。
自己分析の目的の一つでしたね。
⑥企業選定に当てはめる

もうひと踏ん張り!
ここからが最重要!
このステップからが本番でそのまま役立つ部分になります。
①~⑤で洗い出した内容を改めて見返し、自分に合う業種や職種、雰囲気のほか、仕事内容など企業選定の基準となるものと照らし合わせてみましょう。
私の場合は、こんな感じになりました。

ここでは、「バイトでの印象的な経験」という一つの質問しか分析していません。
しかし、例として挙げた20個の質問全てを同じように分析していくことで、この⑥の部分に共通点が出てきます。
この共通点こそ、あなたが持つ価値観であり、今後の企業選定の軸となるものです。
⑦自己理解に当てはめる

最後のステップです!
⑥の企業選定同様、①~⑤を見返してみて、自らの強みや弱み、学んだことなどをピックアップしていきます。
私の場合、以下のような強みと弱みが判明し、学んだことまで記入できました。

ここで記入した内容は、そのままESや面接で利用可能です。
エピソードや経験をもとに、順序立てて記入しているので、根拠もしっかりしています。
これで自分史の作成は終了です。あとはESなどに落とし込んでいくだけ。このような分析をいくつかの質問で繰り返すことで、自己分析の目的は達成できます。
最後に、具体的な活用法をご紹介します。
自己分析における自分史の活用法

- 共通点を洗い出す
- 共通の価値観から企業選定に活用
- 結論→エピソードで自己PRに活用
共通点を洗い出す
例として用意した20個の質問について分析すれば、共通する強みや弱みが洗い出されます。
異なるエピソードから洗い出される共通点
これが見つかれば、自己分析は十分なレベルに至っているといえますので、この共通点が見つかるまで質問を分析していきましょう。

必ず20個する必要はないです。
共通点が見つかればそこで終わってOK。
共通の価値観から企業選定に活用
ステップ⑥で書いた企業選定の内容について、いくつかの質問で共通点があるならば、それに合った企業に注目しましょう。
例えば、私の場合、
自ら企画したことで人に喜ばれる仕事
という結果がでました。他の質問でも同様の結果が出たとして、これが共通点となれば、
企画・人に喜ばれる=BtoCの業種である小売業などの企画職
に注目するといった流れです。
経験をもとにした企業選定のため、自分史で書き出した内容をそのまま志望動機に転用できます。
私で言えば、以下のようなイメージ。※具体例などは省略
私は〇〇から御社を志望します。アルバイトにおいて、自ら考え行動した結果、感謝の言葉をいただくという経験をしました。この経験を通じて、人に感謝されることに大きなやりがいを感じました。御社では、〇〇を理念に掲げており、社員の方からも〇〇が伝わってきました。私が志望する上で軸とするものが御社にはあり、御社であれば私の強みを存分に発揮し、貢献できると考え、志望させていただきました。

自分史そのまま使えるじゃん

軸を定めた企業選定なので、企業の共感部分も書きやすい
結論→エピソードで自己PRに活用
自己PRについても、企業選定同様、共通点を利用します。
例えば、私の今回の分析で判明した強みは
人を喜ばせるための思考力
でした。他の質問でもこの結果がでて、これが共通点だったとすると、自己PRのイメージはこんな感じ。※具体例省略
私の強みは人を喜ばせるために考え抜く力です。コンビニエンスストアのアルバイトにおいて、常連客の方に何か感謝を伝える方法はないかを考えました。そこで、〇〇を行った結果、〇〇という言葉をいただけました。この経験から、人を喜ばせることのやりがいを学ぶとともに、相手のことについて考え抜く力を養いました。この力は御社の〇〇において活かせると考えております。
洗い出された共通点が最初にくる結論、自分史で分析したエピソードがその後に続くといった形で自己PRは完成します。

経験という根拠があるので説得力が生まれますね
自己分析における自分史まとめ

ここまで長文を呼んでいただきありがとうございました。
自分史による自己分析の方法、そして本番への活かし方について紹介させていただきました。
- 自己分析の目的3つを理解する
- 自分史の質問を20個用意する(あくまで目安)
- ノート見開きを使い、7ステップで質問分析
- 質問それぞれの分析結果から共通点を探す
- 企業選定、ES、面接でそのまま使う
例示した質問20個はあくまで例ですので、みなさん独自のものを使っても構いません。
とにかく、自己分析の目的を満たせることを意識してください。
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もちろん、自分史との併用がベストですよ!
▼自己分析を手軽にしたい方向け